技術解説(富士フイルム)
2017年8月号
Women's Imaging 2017 最新技術
「AMULET Innovality」による乳腺計測機能
近年,マンモグラフィによる乳がん検診が普及されるにつれ,高濃度乳房への関心が高まっています。
そのような中,乳腺濃度を客観的に提示する仕組みが求められ始めています。
そこで,富士フイルムは,デジタルマンモグラフィ装置「AMULET Innovality」において,乳房撮影時の被写体の厚み情報を装置から取得し,あらかじめ定義した減弱係数(乳腺と脂肪)に基づいて,画素ごとに乳腺の割合を推定し,乳腺の体積を算出する機能を開発しました。
本機能は,乳腺の体積のほかに,大胸筋を除いた乳房全体の体積も算出することから,乳腺の乳房体積に対する割合,その割合に応じ分類設定を提示することが可能となります(図1)。
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図1 乳腺量とカテゴリー分類
本アルゴリズムは,MR画像より手動で計算した乳腺体積,乳房体積と高い相関があることも確認できており(図2),今後の乳腺濃度の客観的な評価に役立つことが期待できます。

図2 MR画像と乳腺量測定ソフトウエアの相関グラフ
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