ITEM2021 ザイオソフト/アミン ブースレポート
Ziostation2やPhyZiodynamicsで培ってきた画像解析をベースにしたインテリジェント技術が生み出す価値をアピール
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2021-5-10
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ザイオソフト/アミンブース
ザイオソフトは,同社の主力製品である3D医用画像処理ワークステーション(WS)「Ziostation2」の新機能や,PhyZiodynamics,RealiZeといったコア技術が実現するさまざまな画像処理技術をブースで紹介した。Ziostation2の新機能として,心アミロイドーシスの診断や定量評価で注目される心筋ECV解析を行う「CT心筋ECV解析」,RealiZeによって自動化しワークフローを向上する標準搭載ソフトウエアの“椎体MPR”を紹介した。ブースは,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として明るくオープンなデザインを採用し,万全の体制で来場者を迎えていた。
●より明るくオープンなブースでCOVID-19に万全の対応
ザイオソフトは,パシフィコ横浜では2年ぶりの開催となった今回のITEM2021の展示において,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に最大の配慮を行って来場者を迎えた。2020年にヴィジュアル・アイデンティティ(VI)を刷新した同社だが,刷新後初で2年ぶりとなるITEMでは,スマートでオープンなイメージを表現した開放的なスタイルのデザインでブースを構成した。さらに,ブース内を展示のレギュレーションに合わせた人数に制限するため,入り口と出口を1か所ずつとして入場者をコントロールし,説明ブースについても端末の間隔を空けて密な状態をつくらないように配慮,端末間にはついたても設置して万全の体制を整えた。また,例年ブースでの説明用端末はタッチパネルでインタラクティブにZiostation2の各種アプリケーションやPhyZiodynamicsの4D画像を参照できるようにしていたが,今年は入り口でタッチペンのついたボールペンをノベルティとして配布し,来場者が画面を直接触らずに操作できるように工夫していた。今回のブース全体のデザインは,3D画像処理におけるオリエンテーションキューブ(サイコロ)を表現した,同社の公式グラフィックエレメントである“キュービカルヘキサゴン”をモチーフに,明るくオープンなイメージで構成した。
近年,人工知能(AI)技術によって画像診断領域における自動認識や解析が注目を集めているが,1998年に創業したザイオソフトは,設立当初から独自の画像認識技術や画像解析技術の開発に取り組み,その成果をZiostation2など医用画像処理ワークステーションに先進的に搭載してきた実績がある。同社では,創業から20年を超えて,そのコア技術を“インテリジェンス技術”として,さらに発展させるべく開発を進めている。ブースでは,Ziostation2に搭載された領域別やモダリティごとの豊富なアプリケーションや,同社のPhyZiodynamics,RealiZeといった独自技術が可能にする先進の画像処理やワークフローの効率化といった価値を中心にアピールした。
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COVID-19の感染対策に配慮してオープンな展示環境を構築
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入り口を1か所にしてブース内への入場者を制限
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来場者にはノベルティとしてタッチペンを配布
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2020年に刷新したヴィジュアル・アイデンティティ(VI)に合わせてコンテンツデザインも一新
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Ziostation2の心臓領域向けのソフトウエア
●CT心筋ECV解析
Ziostation2の心筋評価アプリケーションである「CT心筋ECV解析」は,心筋の線維化などを評価する細胞外液分画(ECV:Extra Cellular Volume)を,CT遅延造影(LIE)から非造影CTをサブトラクションして求められた画素値とヘマトクリット値を基にECVを算出し,マッピングして表示する。Ziostation2では,非剛体位置合わせを利用した位置ずれの少ない差分ボリュームを基に正確なECVを算出できるのが特長だ。最新バージョンでは,従来のサブトラクション法に加え,各社のCT装置のdual energy撮影で作成されるヨードマップのデータにも対応した。
CT心筋ECV解析では,心筋の自動抽出機能によって心筋上へのECVのオーバーレイ表示やBull’s eye map表示で心筋評価を行える。Bull’s eye map 表示では,全体,内膜側,外膜側に切り替えて表示できるが,さらに心臓全体のECVを把握したいという要望に対応するため,心臓全体のECVをマッピングした“全体解析レイアウト”を追加した。左室心筋の詳細な解析まで必要としない場合に,ECVの状態を心臓全体で把握できる簡便な表示法を追加することで,より迅速な対応を支援する。
ECV評価は,潜在性心アミロイドーシスの検出に有効であるとして,2020年に改訂された日本循環器学会の『心アミロイドーシス診療ガイドライン』でも心筋ECVが追加されるなど注目されている。Ziostation2では,CT心筋ECV解析のほかに心臓MRIでも「MR心筋T1マッピング」で心筋T1マッピングとECV解析の機能を提供しており,「CT遅延造影解析」「MR遅延造影解析」と併せて心筋性状の定量解析を行う機能を提供している。
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CT心筋ECV解析
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サブトラクション法に加え各社CTのdual energy撮影で作成されるヨードマップにも対応
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CT心筋ECV解析の全体解析レイアウト
●椎体MPR
標準搭載ソフトウエアの“椎体MPR”は,脊柱のカーブに沿ったMPRシネ画像を自動で作成できる機能だ。ザイオソフトの医用画像認識技術である“RealiZe”によって機能を強化し,データを開くと同時に椎体や椎間板を自動認識し,椎体のラベリング,脊髄パスの自動抽出などを行う。これによって,ワンクリックで指定範囲の脊髄に沿ったCPRや,椎体,椎間板位置に合ったMPRを自動で作成できる。従来は,椎体や椎間板を個々に選択する作業が必要だったが,自動化することで解析のワークフローを改善する。骨関数と軟部関数の画像データを同時に読み込み,処理を行うことができる。
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椎体MPR
●循環器画像診断の基礎を学ぶランチョンセミナーを開催
JRC2日目の2021年4月17日(土)には,学会共催ランチョンセミナー17として「心臓画像診断の現在と未来」をテーマに開催した。佐久間肇氏(三重大学大学院医学系研究科放射線医学)を座長として,丸尾健氏(倉敷中央病院循環器内科)が「循環器治療の進歩と循環器内科医が画像診断に期待するもの」を,大田英揮氏(東北大学大学院医学系研究科先進MRI共同研究講座/東北大学病院放射線診断科)が「日常診療における心臓画像診断のエッセンシャル」と題して講演した。丸尾氏は,循環器領域での心臓MRI,CTの最新の活用について,心臓MRIドックでの冠動脈評価,心アミロイドーシスのMRIでの早期診断,ECVやnative T1による定量評価,心臓CTのSHD(structural heart disease)への活用について概説した。大田氏は,循環器画像診断におけるCT,MRIの選択についてAmerican College of Radiology(ACR)が出しているクリニカルシナリオを基に,冠動脈レポートの国際的なガイドラインである“CAD-RADS”などを含めて概説した。心臓診断におけるCTとMRIの特性を理解すると同時に,放射線科医と循環器科医の共通言語を持つ重要性についても言及した。(講演内容はセミナーレポートとして,インナービジョン誌2021年7月号およびインナビネットのザイオソフトスペシャル に掲載予定)。
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一部オンラインでの講演となったランチョンセミナーの様子
●お問い合わせ先
ザイオソフト株式会社/アミン株式会社
TEL:03‐5427-1921
URL:https://www.zio.co.jp/
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