JIRAの新延会長,年頭所感でAIへの注力をアピール
2019-1-21
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新延晶雄 氏
諸外国に遅れることなく,産官学の連携を深め,関係者が一丸となって人工知能(AI)開発促進に向けた活動に取り組んでいく——2018年1月9日(水)に行われた一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)会長の年頭所感発表会[会場:KKRホテル東京(東京都千代田区)]において,新延晶雄会長はAIへの注力をアピールした。
新延会長は,日本の社会が抱える課題の解決にAIの活用が期待されており,医療分野でも急速な技術開発に対応して,産官学が連携して取り組みを強化していると述べた。その上で,新延会長は,厚生労働省が2017年6月に取りまとめた「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会報告書」の中で,画像診断領域での早期の実用化が可能と指摘されており,関連学会による画像データベース構築,法整備などの施策についても言及されていると説明。さらに,2018年に開催された「保健医療分野AI開発加速コンソーシアム」でも,AIによる画像診断支援が取り上げられたとして,画像医療システム産業が貢献できる内容だと述べた。
このような医療分野のAIの研究開発が進む状況を受けて,JIRAでは,2017年と2018年に開催された「JIRA画像医療システム産業研究会」において,「AIを用いた医用画像診断」をテーマに掲げた。この研究会では,放射線部門だけでなく,病理や内視鏡画像へのAI活用も取り上げられ,多角的な視点での意見交換が行われた。新延会長は,このようなJIRAの活動を紹介した上で,今後も付加価値のある成果を出して,会員企業と関連産業の事業拡大に貢献していきたいと強調した。
このほか,新延会長は,新たに策定する「JIRA産業ビジョン2025」についても言及した。新ビジョンは,(1)社会の変化に先駆けた世界をリードする医療イノベーションを実現する,(2)革新的なデジタル技術の活用により,医療の質向上と医療機器産業拡大に貢献する,(3)日本の優れた医療,医療システムを世界に提供し貢献する,(4)社会・自然環境の変化に適応したシステムの提供により,安全・安心で安定した医療を実現する,の4つの方向性を柱としている。現在,策定に向けた作業が進められており,4月12日(金)〜14日(日)に開かれる2019国際医用画像総合展(ITEM in JRC 2019)で発表される予定である。
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「JIRA産業ビジョン2025」の4つの方向性
●問い合わせ先
一般社団法人日本画像医療システム工業会
事務局
TEL 03-3816-3450
http://www.jira-net.or.jp/