RSNA 2024 President's Address and Opening Sessionが開かれ,Langlotz大会長がAIとの関係など将来を展望
2024-12-2
大会長のCurtis P. Langlotz, M.D., Ph.D.
RSNA 2024(第110回北米放射線学会)が12月1日(日)から始まった。“Building Intelligent Connections”をテーマに,12月5日(木)まで5日間,米国イリノイ州シカゴ市のマコーミックプレイスを会場に開催される。初日1日16時(日本時間12月2日7時)からは,恒例のPresident's Address and Opening SessionがArie Crown Theaterで行われた。今大会の大会長であるスタンフォード大学放射線科教授のCurtis P. Langlotz, M.D., Ph.D.が,今回のテーマである“Building Intelligent Connections”についてプレゼンテーションした。Langlotz大会長は,放射線診療における「関係」の重要性について触れ,人脈やほかの医療従事者とのつながりが患者ケアの向上とワークフローの改善につながると述べた。さらに,人工知能(AI)と放射線診療の関係も取り上げて,放射線科医がAIを活用することで,診断精度や業務効率を向上させて,燃え尽き症候群を減少させると説明。AIを活用するための安全性の確保やデータ収集の手法について言及した。
Opening Sessionは,スタンフォード大学Center for Artificial Intelligence in Medicine and Imaging(AIMI)で,Associate Chief Medical Officerを務めるNina Ellen Kottler, M.D., M.S.が登壇。“The Only Way to Predict the Future Is to Create It”をテーマに講演した。Kottler氏は,画像データ量の増大が進み大幅な変革が求められており,AIを活用することで診断精度と効率を向上させることができると説明。一方で現状のAI技術の課題についても触れ,バイアスを防ぎ,効率的に管理する必要があると述べた。そして,放射線診療における生成AIについても言及した上で,将来に向けて,さらにワークフローを改善するAIの登場に期待を示した。
このほか,President's Address and Opening Sessionには,American Association of Physicists in Medicine(AAPM)会長のTodd Pawlicki, Ph.D.とChicago Radiological Society(CRS)のSyam Reddy, M.D.が登壇した。